秋のスウェーデンより

月刊 貴子 on 10月 12th, 2010
 

みなさま、こんにちは。
ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
実はこの数カ月、いろいろなことを体験していました。
婚姻の届け、伴侶の日本滞在許可書の取得、引越し・・・・。
外国人が日本人と結婚し、住まうために提出する書類の大変さ、複雑さに、
眠れない夜もあったりしながら日々を過ごしておりました。

そして今、スウェーデンに来ております。
こちらはもうすっかり秋が深まり、木の葉は黄金色に輝き、美しいたたずまいをみせてくれています。

アンビエンテ スウェーデンの森昨日はひとしきり仕事を終えたあと、森へ向かいました。
秋の森には、おいしいマッシュルームやビタミンCたっぷりのローズヒップや秋の収穫がいっぱいで、もみの木や白樺、樫の木、メイプルの木からは森の香りが立ち上り、アロマランプなしのアロマテラピーを体験できました。
しばしの間、時間が立つのも忘れ楽しみました。

そして、今日は7月からシニアハウス(日本でいう老人ホームです)に入った90歳になる義理の母を訪ねました。
お昼を少し過ぎた時間だったせいか、義理の母は、数人の老人たちとランチのあとのデザートを食べているところでした。
以前にも増してふっくらとした義理の母をみて、ほっとすると同時に、ここに家族と離れてどんな気分で暮らしているのか、また、私の伴侶に対しては、子供として、母親が自分の家を離れ、こうやって老人ホームに入ったことをどう感じているのかが、とても気になりました。
伴侶にいろいろな質問を投げかけてみてわかったことは、スウェーデンでは、老いを迎えた親と同居という習慣はすでに1930年頃には終っていて、年老いた親たちは、伴侶がいなくなり、一人で暮らすことが大変になると、シニアハウスに移り、そのことをだれもが当然のことと受け止めているようです。

アンビエンテ スウェーデンの森 アンビエンテ スウェーデンの森 アンビエンテ スウェーデンの森

市で運営されているシ二アハウスは、とても小奇麗で明るいところでした。
義理の母の部屋には以前住んでいた家から運ばれたテレビやソファがおかれていて、大きな窓から日がさんさんと降り注いていました。アンビエンテ スウェーデンの森
広さはなかなり大きくて、畳で表すと20畳ぐらいでしょうか。部屋の中には大きなバスルームもあって、シャワーと手すりつきのトイレがありました。それから小さなキチネットもついています。住居費は年金で事足りるとのことでした。

共同のエリアには、ピアノが置かれた明るいリビングルーム、ライブラリー、訪れる家族やここで働く人たちのレストラン、花がいっぱいの手入れの行き届いたガーデンがあって、ちょっとしたホテルのように見えました。
アンビエンテ スウェーデンの森

北欧3国のスウェーデン、デンマーク、ノルウェーはGHN(国民総幸福度)で、3国とも10位以内に入っていて、今注目を浴びていますが、税金が高くても、老後に身体も心も満足できる環境が用意され、安心して老いていける環境も幸福を感じるひとつの要因なのだと思いました。
だれの手を煩わせることなく、年をとっていけるのであれば、将来に対する不安も
少ないのではないでしょうか。

子供の頃から外国に憧れ、20代の頃から、ヨーロッパ、北アメリカ、アジアを旅してきましたが、今までスウェーデンには興味を持つことがありませんでした。
昨年の今頃、初めて足を踏み入れたときには、あまりのシンプルさにちっとも魅力を感じることがなかったのですが、その後は、訪れる度にスウェーデンのよさが見えてきて、なんて味わいある国なんだろうと感じています。
アンビエンテ スウェーデンの森

今回はお店の商品の仕入れ、取引先へのごあいさつ、クリスマスの見本市、そして、ストックホルムでの欧州武道大会で、日本手ぬぐい、静岡の緑茶を紹介してきます。美しきスウェーデンで出会ったことをまたご報告させていただきますね。
それではまた。

月刊 貴子